【経済対策】野党の評価割れる 国民「英断」・公明「円安で本末転倒」

政府が21日に閣議決定した総合経済対策への野党の評価は割れた。子ども給付や自動車損害賠償責任保険（自賠責保険）の借入金返還など野党の主張を取り入れた。財政支出が21.3兆円という規模となったことには懸念の声が上がった。

国民民主党の榛葉賀津也幹事長は自賠責保険の特別会計から国が借り入れた分を一括返還する内容が盛り込まれたことを評価した。同党が政府に求めていた。

榛葉氏は同日の記者会見で「関係省庁の英断、高市早苗首相の政治決断だ。これから具体的な詰めの協議に入りたい」と話した。

公明党の斉藤鉄夫代表は記者団に「現金給付と同等の子育て世帯への支援などが盛り込まれたのは評価したい」と述べた。一方で、緊急性のない基金の新設や積み増しなどで規模が拡大したと指摘。「円安を招き本末転倒ではないか」と疑問視した。

立憲民主党の野田佳彦代表は記者会見で「（規模が）大きければいいということではない。財政に対する懸念が生まれると、逆に景気の足を引っ張ることになりかねない」と語った。

日本経済新聞　2025年11月21日 20:45
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