米最高裁、トランプ氏が申し立てたFRB理事即時解任は認めず 来年1月に審理

米連邦最高裁は1日、トランプ米大統領が申し立てた連邦準備制度理事会（FRB）のクック理事の即時解任要求を現時点では認めない判断をした。来年1月に口頭弁論を開くことも決めた。クック氏は少なくともそれまでの間、理事にとどまることになる。年内に2回予定される連邦公開市場委員会（FOMC）に参加できる。

トランプ氏は、バイデン前大統領が指名したクック氏を解任し、理事会の過半を自らが指名した「トランプ派」としたい考えだ。だがFRBへの統制を強める試みは当面、阻止されることになる。現在の理事7人のうち、トランプ氏の指名で就任したのは3人。

トランプ氏は8月、クック氏の住宅ローンを巡る不正疑惑を理由に、自身の交流サイト（SNS）で解任を通告した。クック氏は解任は不当だとして提訴。ワシントンの連邦地裁は9月、トランプ氏が解任の正当な理由を特定していないなどとして、解任の一時的な差し止めを命じた。

連邦高裁も即時の解任を認めず、トランプ氏は9月18日、最高裁に申し立てをしていた。（共同）

産経新聞　2025/10/2 06:34
https://www.sankei.com/article/20251002-QOJ7XLC76FL2RNCUOF3P5QG5KM/