3年間、毎月15万円支給するわかりに、公務員のいない米国の砂漠で暮らす実験、1000人が参加し無事終了

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2502/10/news055.html
3年間毎月15万円を、無条件に支給──サム・アルトマンが関わるベーシックインカム実験　結果は？

労働時間の減少は見られたものの、これは仕事の価値を軽視したためではなく、むしろ自身のゴールや家族のニーズにより適した雇用を選択できる余地が生まれたことを示している。

自己決定能力の面では、予算管理や将来計画の立案、教育機会の追求、起業への関心において顕著な向上が見られた。具体的には、教育や職業訓練を受講した確率が対照群と比較して平均14％上昇し、低所得者に関していえば34％と高い上昇をみせた。

予算管理を実施する確率も5％増加し、財務管理に費やす時間も1カ月当たり約20分多くなった。

受給者は起業家精神を持つ可能性が高く、対照群と比較して8％上昇した。特筆すべきは、黒人受給者の起業率は対照群と比較して26％上昇し、女性受給者では15％増加した。これらの結果は、現金給付が個人の目標設定と実現に向けた具体的な行動を促進する効果があることを示唆している。

また、日常生活に支障を来すような飲酒が20％減少、処方されていない鎮痛剤を使用する日数が53％減少するなど、健康的な生活習慣への好影響も観察できた。