出国税やビザ発行の値上げ検討 外国人負担増、高校無償化の財源念頭

政府が外国人を対象にした「負担増ラッシュ」を検討している。出国時に支払う税金や、査証（ビザ）などの発行手数料を引き上げるほか、新たに始める入国の事前審査で手数料を徴収する。政府はそれらの負担水準について「国際的に見ても安い」と説明。そのうえで、収入が増えた分の多くを、実質的に自民、公明、日本維新の会の3党が合意した高校授業料無償化の拡大といった新規施策の財源に充てる案が出ている。

高校無償化の拡大やガソリン税の暫定税率の廃止などをめぐっては、財源確保が難航しており、選挙権がなく反発を受けにくい外国人も負担する形になる。専門家からは「安すぎる負担は見直すべきだが、国際交流の妨げにならないようにすべきだ」との指摘も出ている。

政府が来年度からの引き上げを検討しているのが、2019年に創設した国際観光旅客税（出国税）だ。いまは出国時に1千円を徴収しており、これを、米国（22.2ドル=約3300円）など海外水準を参考に引き上げる方向で検討を進めている。

ただ、出国税は外国人だけでなく、日本人からも徴収する。政府は日本人が負担増にならないようにするため、パスポートの取得・更新時の手数料を引き下げる案が浮上している。

政府が6月に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針（骨太の方針）」には、「主要国の水準等を考慮」し、ビザや入国在留関係手数料の見直しも盛り込まれ、外務省や法務省が検討を進めている。政府は「安すぎた負担を国際水準並みに引き上げる」とする。

28年度から、ビザ無しで入国する外国人を事前審査する「電子渡航認証制度（JESTA）」の運用も始める予定だ。これについても、米国（40ドル=約6千円）を参考に手数料をとる方針だ。

日本の入国時などに払う外国人の負担が国際比較で軽いことは、かねて指摘されていた。ここにきて検討が加速しているのは、今年度から順次実施されている高校授業料無償化の拡大に必要な4千億円の財源確保が宙に浮いたままだからだ。複数の政府関係者によると、外国人負担増で3千億円程度の収入を新たに得る構想があるという。

政府は、外国人負担増で得た収入を、混雑緩和対策や審査の厳格化などの費用に充てるとしている。ただ、費用増を上回る収入増を確保すれば、浮いた財源をほかの政策に回すことができる。

長引く物価高、日本人への負担増は難しい
政府が外国人を対象にした負…(以下有料版で，残り1532文字)

朝日新聞　2025年10月17日 17時15分
https://www.asahi.com/articles/ASTBK1CWHTBKULFA001M.html?iref=comtop_7_02

アメリカのESTAの日本版JESTAやるんだろ。
その手数料あげればいいじゃん。それなら日本人から取ることがない。