【狂言】野村萬斎”アウェー”の京都で積み重ねて20年 12日に「ござる乃座」記念公演

1 : 2025/10/12(日) 08:11:42.42 ID:y2nUwn1M9

野村萬斎“アウェー”の京都で積み重ねて20年　12日に「ござる乃座」記念公演
2025/10/11 10:30　亀岡典子　産経新聞
https://www.sankei.com/article/20251011-WFZGYKPB4VMDLKKCY6VHSTVB7A/
ひと目ぼれした女性の面影を追って物狂いとなる絵師（野村萬斎）を描く狂言「金岡・大納言」の一場面（万作の会提供）

現代を代表する狂言師の一人、和泉流の野村萬斎が主宰する「狂言ござる乃座」の京都公演が今年、20回を重ね、10月12日午後2時から京都市左京区の京都観世会館で記念の会を開く。今回は和泉流にのみ伝わる曲を特集。「関西ではめったにごらんいただくことができない曲ばかりです。江戸前狂言の面白さを存分に味わっていただければ」と萬斎は話す。

古典狂言の継承はもとより、漫画をもとにした新作「能　狂言『鬼滅の刃』」の演出と出演、現代劇や映像などマルチに活躍する萬斎。「狂言ござる乃座」は萬斎が古典にこだわる公演で、父で人間国宝、文化勲章受章者の野村万作、長男の野村裕基の3代が出演する。

和泉流の野村家は東京が拠点で、京都は昔から大蔵流の茂山家が本拠としている。萬斎にとって、京都はいわばアウェーともいえる土地柄だ。

「よく20年続けることができたと思います。だからこそ、茂山さんの狂言とはまた違う色合いの江戸前の狂言をお見せしたいと思った」と萬斎は話す。

茂山逸平と共演した際、その狂言に「どこかはんなりとした雰囲気」と、面白さを追求した親しみやすさを感じたという。「私たちの狂言は美しさを第一としています。狂言というのは人間の存在を笑い飛ばしながら肯定する人間賛歌ですが、流儀、地域、家によって芸風も違ってきます。その多彩さも狂言の魅力ではないでしょうか」

20回を記念した今回、普段よりさらに和泉流を意識した選曲となった。

「鳴子」は、主（中村修一）から稲穂に群れる鳥を追い払うよう命じられた太郎冠者（萬斎）と次郎冠者（野村太一郎）が、鳴子を鳴らして鳥を追い払い、主から差し入れられた酒を飲みながら、「引く物尽くし」を謡い舞う。萬斎は「狂言らしい謡（うたい）の音楽性の中に牧歌的な風情を感じていただければ」と語る。

「金岡」は狂言には珍しく男女の恋慕を描いた大曲だ。宮中の女性にひと目ぼれした絵師の金岡（萬斎）は物狂いとなり洛外をさまよう。あきれた妻（裕基）は夫にある提案をするのだが－。「シリアスからファニーへ移行していく展開です。『大納言』の小書き（特殊演出）がつくので装束がみやびな雰囲気になります」と萬斎。

もう一曲は今年94歳になった万作による「鬼瓦」。

（※以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。）